あなたがフリーランスとして働く上で注意したいこと

フリーランスとして働く場合、案件探しから営業、契約、制作、納品、請求まで全ての業務を自分自身で行わなければなりません。企業に勤めている場合には基本的に役割分担で業務を行いますので、フリーランスとして独立してはじめて行う業務も出てきます。そうなった時に、経験がないが故のトラブルに巻き込まれてしまうことがあります。
ここでは、案件探しから営業、契約、制作、請求といった各業務を行う際に、何に気をつけなければならないかを見ていきます。

案件探しと営業で気をつけること

自分の実力を適切に見極める

案件を取るからには、それを完遂することが求められます。営業の際には自分の実力に見合った案件を探す必要があり、そのためには自分の実力を適切に把握するということが必要になります。
特に、チームを組むことなく個人で案件をこなす方は、たとえどんなに割りの良い案件であったとしても、自分の実力で完遂できないような規模の案件に手をだすことはやめましょう。
よくあるのが、「とりあえず案件を取って、できない部分は誰かに発注をかければいい」と考えて取るパターンです。
この場合、うまくいけば適切な人材が見つかり、問題なく案件を完遂することができますが、当然うまくいかない場合もあります。
適切な人材がなかなか揃わないために納期を送らせてしまったり、受注額よりも発注額の方が大きくなってしまうことだってあるのです。
チームを組んでいて発注をかける目星がついている場合は良いですが「発注をかければ誰か反応があるだろう」という浅い考えのもとで自分の実力外の案件を取ることは、言わばギャンブルと同じことなのです。

作業ペースを把握する

フリーランス初心者で多いのが、案件が途切れることを恐れて多数の応募を出し、その結果案件が重なり自分が苦しくなるというケースです。特に、案件を取りたいがために料金を引き下げて複数に営業を行うようなことをしてしまっては、安い報酬で心身削られるような忙しい経験をする羽目になります。仕事漬けでワークライフバランスが崩れてしまうと、効率が悪いだけではなく、体や心を病んでしまう危険があります。
確かに、案件が途切れることは不安に思うでしょう。しかし、そういった期間は焦って安価な案件に手を出すのではなく、いつものペースで新しい営業をかけて反応を待ちながらも、自分の営業サイトを補填したり、契約料金を見直したり、帳簿を確認したりといった風に今できることを無理なくやることで時間を有効活用しましょう。

根拠に基づいた料金設定と提案を行う

自分の仕事に対して、いったいいくらの価値をつけて提案するかの判断は、なかなか難しいものです。
最初は特に、基準となるものが全く無い状態ですから、なんとなく応募案件の相場から料金を定めて提案する方が多いのですが、この方法では後で苦しくなってしまいます。料金を定める時は、しっかりと根拠に基づいた料金設定を行いましょう。
料金設定の根拠とは、その案件にかかる見込み工数(日数)です。この工数に自分の作業単価を掛け合わせれば、おおよその適切な料金が算出できます。もちろん、専門性が高い内容であれば上乗せしても良いです。
しかし、作業時間に見合わないほど料金を引き下げることは、あなたのためにもクライアントのためにも、フリーランス業界全体のためにもならないことです。あなたは作業単価が安いため、できるだけ早く案件を「こなそう」とします。あなたがフリーランスとして稼ぎたいと思っていればいる程、割に合わない仕事はできるだけ少ない工数で、早く終わらせたいという心理が働きます。一方クライアントは、安い金額で契約ができたことで一時的に喜ぶかもしれません。しかし、実際に長い眼で見ると、しっかりと作りこんでいない成果物というのは徐々にボロが出てきてしまうものなのです。また、金額が安い契約では修正範囲や回数が決まっていることもありますので、細かな修正まで対応してもらえず、一部諦めるしかなかったという声も聞きます。つまり、安物買いの銭失いとなるわけです。また、業界全体としては「この規模の依頼がこれだけ安い金額でやってくれる人が居る」という認識が浸透することにより、徐々に案件全体での相場を下げることとなるのです。

契約で気をつけること

契約内容には目を通す

契約書には必ず双方が目を通すことをおすすめします。ビジネスとして相手と関係を持つのであれば、契約内容があなたと相手の関係のすべてを表しています。後々のトラブル防止のためにも、契約書には必ず一度は目を通して内容を確認するようにしましょう。

秘密保持契約(NDA)の内容は確認しておく

クライアントによっては秘密保持契約(NDA)の締結を要求してくる場合があります。この場合、締結内容をしっかりと双方確認しておくようにしましょう。フリーランスとクライアント間でよくある秘密保持契約関連のトラブルとしては、ポートフォリオや実績紹介の掲載をめぐるものが多いです。締結時に、自分の実績として紹介して良いのか悪いのかをしっかりと確認しておきましょう。

自分の各種文書フォーマットを作っておく

フリーランスとして働く上で、自分自身が契約の主導権を握ることも少なくありません。その際にモタモタと契約書を作り始めるのではなく、あらかじめ内容を精査した上で自分用の契約フォーマットを作っておきましょう。契約時には内容の説明ができるようにしておき、スムーズに契約手続きを完了できるような準備が、相手に信頼感を与えるためにも必要なことなのです。

制作で気をつけること

こまめなコミュニケーションをとる

一番怖いことは、出来上がった後にクライアントの要望を誤解していてやり直しになることです。どの程度の誤解をするかによってやり直しの範囲は異なりますが、ひどい場合にはほぼ最初から作り直しになることもあります。そうならないためにも、クライアントとこまめに連絡をとり、要望の確認を行いながら作業を進めるようにしましょう。

スケジュールを作る

フリーランスで働く上では、スケジュール管理も自分の業務になります。面倒だといきあたりばったりにしていると、あとで顧客の信用を無くす事態になりかねません。最初に作業内容を洗い出し、それぞれどの程度の期間が見込まれるのかを精査し、適切なスケジュールを作っておきましょう。そのスケジュールをもとに、現在全体作業の何割ができているのかを常に把握しておくことで、不測の事態が起きた時にも適切な対応をとることができるのです。

請求で気をつけること

請求期限日はあらかじめ決めておく

請求の際に一番多いトラブルが、相手がなかなか振り込みを行ってくれないということです。こういったトラブルを回避するために、最初に相手の月締め日と振り込み日を伺っておきましょう。その上で請求期限日を定めておき、この期限を過ぎて支払いがされない場合は法的手続きをとる旨を契約書で交わしておきましょう。

支払い日を過ぎて一向に支払われない場合は法的手続きを踏む

契約書で「振り込み期限を過ぎて振り込みが無い場合は法的手続きをとる」と明記しているにもかかわらず、一向に支払いが行われない場合は、一度クライアントに督促と現場確認の連絡を入れます。それでも支払いが行われない場合は、書面(請求書・督促状など)を送付しましょう。書面も無視されるようになりましたら、相手に引き渡した成果物のうち回収できるものについては回収しておきましょう。その後はそれぞれの判断で、簡易裁判所の調停手続や支払督促手続による強制執行、相手側からの反論があれば訴訟を起こすことも可能です。

まとめ

如何だったでしょうか。案件探しから営業、契約、制作、納品、請求までの一連の流れの中で気をつけるべきポイントについて見てきました。あなたがフリーランスとして働く中で、トラブル回避や業務破綻を起こさないために、これらのことを気をつけて行っていきましょう。

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